2025/03/05
◎歯の移植
残念ながら歯を抜かなければならなくなった場合、条件が整えば余っている親知らずを抜いた場所に移植することができます。成功率は歯根についている歯根膜の状態により決まってきます。移植後3~6か月後に生着したことを確認した後、根の治療が必要になります。
必ず成功する治療ではありません。
必ず成功するような治療であれば、もっと普及していると思います。当院では親知らずを抜く際も、将来移植に使えるかも・・・というお話をさせていただいております。
当院で移植を行った方で10年以上経過している方もいらっしゃいますが、ダメだった方もいらっしゃいます。
術前にリスクをしっかりとご理解いただきたいと思います。


2025/03/05
◎再植
残念ながら根の治療がうまくいかない場合があります。その際に抜歯を前提ということになりますが、一度歯を抜いて根の先に膿を取り出し、歯を植え直します。歯の再植・移植は歯根についている歯根膜という膜の状態によって成功率が決まります。
※成功率を挙げる方法として、事前にエクストルージョンを行い、抜歯の際に歯根膜が傷つかないようにする方法もありますが、費用と手間を考えると治療は踏みとどまってしまいます。

2025/03/05
◎エクストルージョン
歯根が骨の中に埋まっている場合、根を引っ張り出す方法です。被せ物の境目が骨の中や歯茎の深い部分にあると予後が悪くなります。
期間は前歯や小臼歯で6カ月以上かかります。
根が短くなっている場合や安定感がない場合、隣の歯と連結することがあります。
2025/03/05
なんとか残す治療
◎分割抜歯 ヘミセクション
2本または3本根がある歯でどちらかの根の先に通常の治療では治癒困難な膿の袋ができてしまったり、どちらかの根が割れてしまった場合に、片方の根だけ抜いて、もう片方の根を残す方法です。
支える骨や歯の状況により歯を残せる期間に影響します。
一般的にヘミセクションは「延命治療」と言われています。
隣の歯が生活歯(神経が生きている状態)などの状態で、歯をあまり削りたくない場合などお勧めする場合があります。
文献によってはインプラントと同等とするものや7~10年は残っていくとするものもありますが、正確に何年残るか…といったデータがないのが実情です。
しっかり治療法を理解して、どの治療法がいいか一緒に悩めれば幸いです。

2025/02/26
ほとんどの場合、まずは歯科を受診することをおすすめされます。
顎関節症について
顎関節は耳の前方にある関節です。この関節の病気を顎関節症といいます。
症状としては、あごが痛い、口を大きく開けられない、口を開けるとあごがカクカク、ガクガク音がする等があります。肩こり、腰痛、耳の痛み、めまいの原因であることもあります。
治療は歯科でおこなわれ、マウスピースの装着、薬の服用、症状を引きおこした生活習慣の是正等の治療があります。
マウスピースの作製、レーザー治療などの顎関節治療をおこなっています。顎関節症の治療は全て健康保険が適応になります。
かみ合わせ治療、歯列矯正など健康保険外の高額な治療、民間療法的な特殊な治療ではなく、多くの歯科大学病院でおこなわれている標準的な治療を取り入れています。治療期間がかかることが多いものの、ほとんどの方は治ります。
たまに歯並びを治さないと顎関節症が治らないと言われた、などという患者様がいらっしゃいますが、顎が痛い場合はほとんどの場合、マウスピースを入れることが多いです。
適切な診断をして、適切なマウスピースなどの処置をすることで、ほとんどの症例は治ることが多いです。
また当院はレーザーを患部に照射することで、痛みを和らげる治療も行っています。
これらの治療をした上で、症状がよくならない場合は大学病院などの施設でMRIなどの一歩進んだ特殊な画像診断をして、診断を深めていくことをおすすめしています。
当院院長は大学では口腔外科で顎関節症の科に在籍しておりました。
顎関節症は間違った診断で長期放っておくと怖い病気です。顎の音がカクン、コキッ、ジャリジャリ、などいろいろな音により診断は異なったりします。
大学病院では様々な症状の患者様がいらっしゃいました。腫瘍が原因で痛くなっている、骨が溶けてきている、歯医者に行ってから顎の調子が悪くなった・・・などなど。
原因を追究すること、病気の治し方はこれにつきます
また、どんどん口が開きづらくなってきた、生活に支障がでたり、片頭痛がある、首が凝る、なども症状の一つです。